木造住宅は火事で燃えやすい、
そんなイメージを持たれる方も多いと思います。
木材は燃えやすいものでしょうか。

マッチの火を近づけても、火が消えてしまった杉材です。
太い木材には簡単には火がつきません。
下の写真は、細い枝や松ぼっくりなどを焚き付けとして、
薪ストーブで火を付けている杉材です。

表面が黒く炭のようになって、少し炎が出始めています。
木材は、表面が加熱されると、約200℃で、
熱分解して可燃性ガスになった成分が燃え、
そのガスが出た残りが炭化層になります。
表面の炭化層は空洞があって断熱材の役目をするため、
太い木材はなかなか熱が伝わらず、燃え進むのに
一定の時間がかかります。
火災時には、毎分0.6~1.0mmで炭化が進み、
その速度は木の断面が大きいほどゆっくりになります。
木造建築で、柱や梁の構造に必要な寸法に、
45分、60分などの一定時間に燃えるであろう寸法を
あらかじめ足した寸法で設計する方法を
燃えしろ設計といいます。
この考え方で、木造であっても準耐火建築物が
建てられるようになりました。
byもったいないおばさん