8年ほど前に見学に訪れた、エコハウスの先駆け「聴竹居」が
重要文化財に指定されることになりました。

聴竹居とは
聴竹居は、建築家の藤井厚二が自邸として設計し、
昭和3年に建てられた実験住宅です。

日照や温度を詳しく測定して庇の出を決めるなど、
自然の力を最大限に利用しようとしています。
地面の中にはチューブを通し、夏は低い土地のほうから涼しい空気を送り、
高台に建つこの家の床下に取り込んでいます。
訪れたのは冬だったので、家の前の落葉樹が葉を落とし、
暖かい日差しが部屋の中まで差し込んでいました。
夏は木の葉が涼しい木陰を作ってくれます。
建築的意義
今回重要文化財の指定を受けるに至ったのは、
「日本の気候風土や起居様式に適合した理想的な住宅を追求」、
「機能主義の理念と数寄屋技法の融合,
室内環境改善のための設備整備などの創意が実践されている。」
として、
「工学的理論に基づいたモダニズム住宅の先駆的存在として
住宅史上,建築学上重要である。」
と評価されたものです。
私たちも藤井厚二の理念を受け継ぎ、現代の技術も取り入れて、
自然の仕組みを生かした家づくりに取り組んでいきたいと思います。
byもったいないおばさん